財団法人神奈川県警友会 けいゆう病院

財団法人神奈川県警友会 けいゆう病院

ニュース&トピックス
    地域医療連携センターのページへ セカンドオピニオンのページへ 人間ドックのページへ
  • 財団法人神奈川県警友会けいゆう病院
  • 横浜市西区みなとみらい3丁目7番3号
  • TEL 045(221)8181
  • FAX 045(681)9665
  • URL http://www.keiyu-hospital.com
  • 交通のご案内

Topics.02 片側顔面痙攣とボツリヌス毒素療法(神経内科 中原克彦副院長)

2003.03.17

今日は、片側顔面痙攣とボツリヌス毒素療法について教えてください。

まず、片側顔面痙攣とはどのような病気ですか?
顔の筋肉は小さな筋肉の集まりで、それぞれの組み合わせで表情が作られます。 顔面痙攣は、それらの筋肉が自分の意志に関係なく発作性 ・ 反復性にけいれんする病気です。 ほとんどは左右のどちらかだけですが、稀に両側のこともあります。 初期は目の周りのピクピクした痙攣に始まり、次第に同じ側の頬や口の周りに拡がります。 重症例ではけいれんは持続的となり、顔がゆがんで見えることもあります。 発症率は40〜70歳台に高く、女性に多いのが特徴です。 原因は顔の筋肉を支配する神経が何らかの原因で刺激や障害されているためと考えられています。
現在では消化器外科を始めとして婦人科、泌尿器科など腹部臓器を扱う領域においても発達してきています。

診断はどうするのですか?
病歴と症状から診断できますが、原因となるような病気の有無を調べることも重要です。 神経内科を受診して、神経学的検査および頭部CTまたはMRIを受けてください。

次に、ボツリヌス毒素療法について教えてください。
食中毒の原因として知られている、ボツリヌス菌が作り出す毒素は神経と筋肉の接合部分に作用して、神経からの情報を筋肉に伝えなくする性質を持っています。 この治療法は、そのボツリヌス毒素を主成分とした薬を、けいれんしている筋肉に注射することで、けいれんを抑える治療法です。

具体的にはどうするのですか?
生理的食塩水で希釈したボツリヌス毒素を、ごく微量、瞼や頬の筋肉に注射をします。 一回に、3〜6ヶ所くらいに注射をします。 効果は、2〜3日で現れ、1〜2週間後にピークに達します。

副作用はどのようなものがありますか?
注射により皮下に出血を起こしたり、また、予想以上に強く筋肉がマヒしてしまうことや、目的とした筋肉以外にも影響してしまうことなどがあげられます。

ボツリヌス毒素療法は、他の治療法に比べてどのような点が優れているのですか? また、欠点は何ですか?
注射するボツリヌス毒素の量や注射する部位の数を増減したり、細かい調節をすることができ、確実な効果が得られます。 また、マヒが強すぎた場合でも時間が経てば、必ず回復してきます。
欠点としては、先程の手技的な副作用に加え、3〜4ヶ月で神経の働きが回復してくることにより、注射前の症状が再発してくることです。 この治療法は、対症療法で根治療法ではありませんから、症状が再発すれば再度の注射を必要とします。

どこの病院でもできるのですか? また、健康保険は使えますか?
少量とは言え毒物を主成分としていますので、認定を受け、講習を終了した医師がいる病院に限られます。 治療自体は、保険適応になっていますから、他の診療と同様です。

女性の方は、注射当日には化粧をしてこないようにお願いします。