平成28年度 一般財団法人神奈川県警友会けいゆう 病院指標

「狭心症、慢性虚血性心疾患」は狭心症の症例で、「手術なし」は心臓カテーテル検査のみの症例で、「手術・処置等11」が心臓カテーテル検査に該当します。「経皮的冠動脈形成術等」とあるのは、ステントを入れるなどで、冠動脈を広げる等の治療を行った症例です。
「心不全 手術なし」は心不全に対し、手術をせずに治療した症例です。
「誤嚥性肺炎」は、ものを飲み込むことができない、またはその機能が低下することにより、食べ物などが気管に入り、肺炎を起こす症例です。高齢者が増えるとともに誤嚥性肺炎も増えています。
「腎臓または尿路の感染症」は、腎盂腎炎や尿路感染症の症例です。

当院小児科ではアレルギー検査のために入院される方が107件と多いのですが、この統計の対象外疾患となっているため表示していません。
「妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害」は出生時に治療の必要だった新生児の入院です。この分類は出生時体重別に分けられています。当院では分娩数が多いので、このような疾患も多くなっています。
そのほか「肺炎等」「急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症」「インフルエンザ、ウイルス性肺炎」と呼吸器の感染症の症例が多くなっています。

当院外科では鼠径ヘルニア手術のために入院される方が106件と多いのですが、この統計の対象外疾患となっているため表示していません。
「乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術」は乳がんの手術症例です。「乳房部分切除術（腋窩部郭清を伴わないもの）」が「単純乳房切除術（乳腺全摘術）等」より多くなっています。また双方リンパ節転移を起こしていない症例のものになっており、腋窩部郭清（わきのリンパ節の切除）を行っていません。
「胆嚢水腫、胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等」は胆嚢炎等の疾患に対し、腹腔鏡を使用して病変を切除した症例です。
「結腸（虫垂含む。）の悪性腫瘍　結腸切除術　全切除、亜全切除または悪性腫瘍手術等」は直腸を除く大腸がんに対する手術症例で、開腹と腹腔鏡下手術のどちらも含んでいます。
「静脈・リンパ管疾患 その他の手術あり」は主に下肢静脈瘤に対するストリッピング（静脈抜去術）です。

「股関節大腿近位骨折 人工骨頭挿入術　肩、股等」は股関節部分の骨折に対し、人工股関節の挿入手術が症例の多くを占めています。
「脊柱管狭窄（脊椎症を含む。）腰部骨盤、不安定椎」の「 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術（多椎間又は多椎弓の場合を含む。）」は手術治療症例で、「手術なし 手術・処置等２１あり」は腰部の脊柱管狭窄症に対し、造影画像検査を行った症例です。「手術・処置等21」が造影画像検査を示しています。この検査を行うことで、病態を把握し、治療方針の決定をします。
「膝関節症（変形性を含む。） 人工関節再置換術等」は膝関節症に対する人工膝関節置換術を行った症例です。
「股関節骨頭壊死、股関節症（変形性を含む。） 人工関節再置換術等 定義副傷病なし」は主に股関節症に対し人工股関節置換術を行った症例です。

「胎児および胎児附属物の異常　子宮全摘術等」は骨盤位（逆子）などの理由により帝王切開術を行った症例です。
「卵巣の良性腫瘍　卵巣部切除術　腹腔鏡によるもの等」は卵巣の良性腫瘍に対する手術症例で、手術は腹腔鏡下で行っています。
「子宮の良性腫瘍　子宮全的術等」は主に子宮筋腫に対して開腹で手術を行った症例です。
「流産」は産科の症例数が多いため、このような症例も多くなっています。
「卵巣・子宮附属器の悪性腫瘍 手術なし　手術・処置等２５あり」は卵巣・子宮のがんに対する化学療法の症例です。「手術・処置等２５あり」が化学療法の種類を表しています。

当院眼科では白内障手術で入院される方が800件以上と一番多いのですが、この統計の対象外疾患となっているため表示していません。
「網膜剥離　手術あり　片眼」は網膜剥離に対して主に硝子体手術を行った症例です。
「黄斑、後極変性　手術あり　手術・処置等1あり」は黄斑変性症に対し手術を行った症例で、「手術・処置等1あり」は水晶体再建術を同時に施行した場合が該当し、「手術・処置等1なし」はそれ以外の症例です。
「緑内障 手術あり片眼」は緑内障に対する手術症例です。
「糖尿病性増殖性網膜症　手術あり」は糖尿病性の網膜疾患に対し、手術を行った症例です。

「扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎」「手術なし」は手術をせずに治療を行った症例で、「扁桃周囲膿瘍切開術等」は手術をした症例です。
「扁桃、アデノイドの慢性疾患」は慢性扁桃炎に対する治療症例で、当院では口蓋扁桃手術等の手術を全件行っています。
「慢性副鼻腔炎」には手術した症例も、手術のない症例も含まれます。
「耳・鼻・口腔・咽頭・大唾液腺の腫瘍 手術あり」は頭頚部の良性腫瘍に対する手術を行った症例で、耳下腺を含む大唾液腺と呼ばれる部位の症例が23件と大多数を占めます。

「帯状疱疹」は帯状疱疹に対するすべての治療が含まれています。
「急性膿皮症　手術なし」は皮膚膿瘍や蜂窩織炎などの疾患が含まれています。そのうち手術を行わずに治療した症例です。
「皮膚の良性新生物　皮膚、皮下腫瘍摘出術」の分類で一番多い疾患は脂肪腫という良性の腫瘍です。手術で摘出します。
「水疱症」は水疱性類天疱瘡という疾患がほとんどです。
「皮膚の悪性腫瘍（黒色腫以外） 皮膚悪性腫瘍切除術等」は皮膚のがんに対し、手術を行った症例です。

当院泌尿器科では前立腺がんの検査である針生検のために入院される方が105人と多いのですが、この統計の対象外疾患となっているため表示していません。また、昨年度は表示していた尿管結石等に対する体外衝撃波の治療も48件ほどありましたが、対象外疾患となったため、表示していません。
「膀胱腫瘍　膀胱悪性腫瘍手術　経尿道的手術」では膀胱にできた悪性腫瘍を、尿道から手術用内視鏡を挿入して摘出する症例です。
「前立腺肥大症等 経尿道的前立腺手術」は肥大した前立腺を尿道から手術用内視鏡を挿入して摘除する症例で、「経尿道的レーザー前立腺切除術」は摘除の際にレーザーを用いたものです。
「腎腫瘍　腎（尿管）悪性腫瘍手術」は腎の悪性腫瘍に対する手術症例です。24症例のうち、13症例は腹腔鏡下で行っています。
「下部尿路疾患 膀胱結石、異物摘出術　経尿道的手術等」は下部の尿路結石に対する治療です。

「経皮的冠動脈ステント留置術」は狭心症や心筋梗塞に対し、手首などからカテーテルを挿入し、心臓の血管（冠動脈）の処置を行います。ステントは金属のコイルのようなもので、血管に留置することで、再度狭窄することを防ぎます。
「内視鏡的結腸ポリープ・粘膜切除術（長径2ｃｍ未満）」結腸に発生したポリープを内視鏡を用いて切除する治療法です。
「内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術（早期悪性腫瘍粘膜下層）」は早期胃がん等に対し、内視鏡下で切除を行います。
「内シャント又は外シャント設置術」は、透析のために必要な血液を静脈から持続的に採ることができるようにする手術です。
「内視鏡的乳頭切開術（胆道砕石術を伴う）」は胆汁などの出口である十二指腸乳頭を切開し、そこから器具を挿入し、結石を破砕して摘出を行う手術です。

「腹腔鏡下胆嚢摘出術」は炎症を起こすなどした胆のうを腹腔鏡を用いて摘出する手術です。
「鼠径ヘルニア手術」は足の付け根の筋肉が弱くなった部分から主に腸が飛び出してくる症状に対し、穴をふさぐなどを行う手術です。
「乳腺悪性腫瘍手術（乳房部分切除術　腋下郭清を伴わない）」は乳がんの部分切除術です。術中の検査でがんの広がりを調べ、必要があれば腋下リンパ節を取り除きます。
「腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術」は結腸がんを腹腔鏡下で切除する手術です。
「下肢静脈瘤血管内焼灼術」は弁不全のある静脈をレーザーなどで焼灼し、閉塞させる手術です。

「人工関節置換術（肩、股、膝）」は障害を起こした関節を人工関節へ置き換える手術です。
「脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術」は脊柱狭窄症などに対し脊柱を開き、除圧を行う（椎弓形成術）、また除圧をした部分を固定して（後方椎体固定）症状の改善を図ります。
「骨折観血的手術」は骨折部位を手術で開いて整復・固定を行います。

「帝王切開」はあらかじめ判明しているリスクを回避するための「選択的切開」と、何らかの問題で通常の分娩が困難になった場合に行う「緊急帝王切開」があります。
「子宮附属器腫瘍摘出術（両　腹腔鏡）」は卵巣の腫瘍を摘出する手術で、腹腔鏡を用いて行います。
「子宮全摘術」は子宮筋腫等に対し行われます。
「子宮頸部（腟部）切除術」は子宮頸がん等について行われます。
「子宮内膜掻爬術」は子宮がん等の疾患の診断や治療のために行われます。

「水晶体再建術（眼内レンズを挿入）」は白内障に対する治療です。
「硝子体茎顕微鏡下離断術」は網膜剥離や硝子体出血といった疾患に対する治療です。眼球の中にある硝子体を除去し、処置を行います。「網膜付着組織を含むもの」と「その他のもの」に分かれます。
「増殖性硝子体網膜症手術」は硝子体茎顕微鏡下離断術の後、増殖膜を切除する手術です。
「緑内障手術（濾過手術）」は緑内障の原因となる眼圧を下げるため、眼の中の水（房水）を流すルートを作成します。

「口蓋扁桃手術」は慢性扁桃炎などに対し扁桃を摘出する手術です。
「内視鏡下鼻・副鼻腔手術」は慢性副鼻腔炎などに対し、気道をふさいでいる部分を切除する手術で、内視鏡で行います。開放する副鼻腔の数などで1型、2型などと分かれ、3型は複数の副鼻腔孔に対する手術です。
「扁桃周囲膿瘍切開術」は扁桃が炎症を起こし、膿瘍がたまった状態になった場合、切開排膿を行う手術です。
「鼓室形成手術」は慢性中耳炎等の疾患で、病巣を除去し、鼓膜などを再建する手術です。

「皮膚悪性腫瘍切除術（単純切除）」「皮膚皮下腫瘍摘出術（露出部以外）」「皮膚皮下腫瘍摘出術（露出部）」はいずれも皮膚および皮下にできた腫瘍を取り除く手術です。良性か悪性か、また部位等によって区別されています。
「毛巣嚢，毛巣瘻，毛巣洞手術」は、尾てい骨のあたりの皮膚に炎症が起こる疾患に対し、その部位を切除する手術です。
「分層植皮術」は外傷などで欠損した皮膚部分に、別の部位から採取した皮膚を移植する手術です。

「膀胱悪性腫瘍手術（経尿道的手術　電解質利用）」は膀胱にできた悪性腫瘍を尿道から手術用内視鏡を挿入して摘出する手術です。
「体外衝撃破砕術」は腎や尿管にできた結石を超音波で砕く手術です。
「経尿道的前立腺手術（電解質溶液利用）」は前立腺肥大症等に対し、尿道から手術用内視鏡を挿入して、肥大した前立腺を切除する手術です。
「腹腔鏡下腎（尿管）悪性腫瘍手術」は、腎がん等に対し、腹腔鏡下で摘除を行う手術です。
「腎（尿管）悪性腫瘍手術」は腎がん等に対し術部を開放して摘除を行う手術です。