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放射線科


放射線科は診療放射線技師26名が在籍し、現在の医療には欠かせない様々な画像検査から放射線治療まで幅広く行っています。
放射線を使ったX線装置やCT装置、放射線を使用しないMRI装置等を使用して検査をし、病気の診断に必要な画像を医師に提供します。又、放射線治療装置を使って、がんの三大療法のひとつ「放射線治療」を担当しています。
「適切な診断や治療に欠かせない検査」「体の機能が温存できる治療として期待が高まる放射線治療」を行い、非常に重要な役割を果たしています。
私たち放射線技師は技術の向上に努め、正確な画像情報を提供いたします。患者さんが安心して検査・治療が受けて頂ける環境づくりに努めていきます。

一般撮影

一般撮影室は3Fフロアに骨密度装置・乳房撮影室と併設されています。
撮影室は3部屋あり主に胸部・腹部撮影、体のさまざまな部位の骨の撮影をします。
私たち放射線技師は少ない線量で綺麗な撮影を“優しく 丁寧に” との気持ちで行っています。
撮影機器は、FPD(フラットパネルディテクタ)を使用し、撮影後すぐに撮影画像が表示され、続けて何枚もの撮影が行えるため、従来の撮影よりも短時間で終える事が可能となります。
撮影時は、撮影部位にボタンや金具がある場合、検査着に着替えてからの撮影になり、正確にポジショニングを行い、最適な写真を撮るため、お身体に触れる場合がありますが、ご理解をお願い致します。

骨密度測定

骨密度測定検査は加齢による骨密度の低下を調べる検査です。
当院の骨密度測定機器はDEXA法という2種類のエネルギーの異なるX線を使用し、定量的な解析を行います。
検査部位は、腰椎および大腿骨を測定します。
検査時間は5分前後で動かず寝ているだけの簡単な検査です。

乳腺撮影

乳房専用の装置(マンモグラフィ)を使ってX線撮影します。
乳房を2枚の板に挟んで圧迫し、通常片方の乳房につき2方向の撮影を行います。
圧迫することにより、乳房内部の構造や小さな病変をより鮮明に写し出すことができ、また必要なX線量を減らすことにもつながります。
圧迫することで痛みが伴う場合がありますが、リラックスして撮影を受けて頂くことでより痛みも和らぐといわれています。
圧迫している時間は1回の撮影でおよそ10秒程度、着替え~終了までにかかる時間は10分程度です。

CT

Canon製Aquilion ONE vision edition 320列エリアディテクターCT、及びGE製VCT 64列マルチスライスCTを導入しています。
両装置とも短時間で広範囲の検査を高画質で撮影可能であり、体内の情報をより詳細な画像として表し、検査によって、血管の様子や脳梗塞の有無を調べたり、様々な癌を発見したりすることができます。骨や血管の3D画像を作成することで、骨折の状態や臓器との位置関係がわかりやすくなり、手術の手助けにもなります。従来の横断面だけではなく冠状断面及び矢状断面も描出し診断に役立てています。  
また、従来のCT装置では描出困難だった心臓・冠動脈のCT撮影も行っています

救急外来専用のCTを完備し、緊急を要する患者さまを待たせる事なく、迅速に検査する体制を整えています。

救急外来専用

MRI

当院では静磁場強度1.5T(テスラ)のMRI装置が2台稼働しています。
MRI検査は磁石の力を利用して検査しているので、X線を利用する一般撮影やCT検査のように被ばくすることはありません。
頭部、体幹部、関節の検査から血管撮像(MRアンギオ:MRA)や乳腺の造影検査などを行っています。
検査の所要時間はおよそ15分~30分程度です。

X線透視室(TV)

X線透視室はX線照射しながらリアルタイムに検査部位を透視観察しながらX線撮影する検査室です。
透視装置はCアーム型、オーバーチューブ型2台が稼働しています。
被ばく量の低減に努め、診断的意義の高い鮮鋭な画像が得られる事を心がけています。
代表的な検査は胃や大腸などの消化管バリウム検査ですが、整形外科領域の神経根ブロック、脊髄腔造影検査、内科領域ではERCP(内視鏡的逆行性胆管膵管造影)検査など様々な科と連携して検査を行います。

血管撮影室

血管撮影室には16インチFPD搭載の主に腹部血管撮影装置と、8インチFPD搭載の心臓カテーテル装置があります。
腹部血管撮影では主に肝臓の腫瘍に対する血管塞栓術(TACE)などを行います。また、この装置ではFPD搭載のCアームを回転させることによってCT Like(簡易CT画像)が撮影できます。
心臓カテーテル装置では58インチの大型モニターを使用し、主に冠動脈造影や冠動脈形成術、ペースメーカーやアブレーションを行います。

治療

バリアン メディカルシステム社製リニアック装置『TrueBeam』を導入し高精度放射線治療を実施しています。
病巣を三次元で立体的にとらえ、がんに対して多方面から放射線を照射することにより、がんの周りにある正常組織に放射線を極力当てないようにし患者さんの身体への負担を軽減することが可能になります。
  • 定位放射線治療(SRT)。
  • 強度変調放射線治療(IMRT)
  • 強度変調回転放射線治療(VMAT)
  • HyperArc(転移性脳腫瘍に対する新しい放射線治療技法
《放射線治療装置》
放射線治療はバリアン メディカルシステム社製リニアック装置『TrueBeam』1台で行います。
X線照射のエネルギーは3種類(4MV・6MV・10MV)あり治療部位に適した放射線エネルギーの選択が出来ます。
On Board Imager(OBI)によるkVのX線画像と6軸制御出来るロボティック寝台の組み合わせにより正確な患部への照射が可能になり、画像誘導放射線治療(IGRT)にも対応しています。

《治療計画用CT装置》
治療計画用CT装置はシーメンス社 SOMATOM Definition 64列CT装置を導入しました。大開口径FOVにより広範囲の撮影が可能になります。
4DCT撮影に対応し、呼吸による臓器、患部の動きの評価が可能になります。

常勤の医学物理士を配属し医師・診療放射線技師と協力し治療計画の立案、
安全な治療が行えるように治療装置の精度管理を担当しています。

放射線治療装置

治療計画用CT装置

RI

RI検査は、微量な放射線を放出する放射性医薬品を体内に投与し、体の外から専用カメラで放射線の分布を測定することで、臓器の形や働き、疾患などを調べることができます。核医学検査、アイソトープ検査とも呼ばれています。RIとは放射性同位元素(ラジオアイソトープ)の略称です。
特定の臓器や組織に集まる性質を持った物質にRIを結合させた放射性医薬品を、検査目的に合わせて使い分けます。使用する放射性医薬品の種類によって、検査時間は異なります。
RI検査で使用する放射性医薬品の量はごく微量で、副作用は少ないです。また、体内の放射線は時間とともに少なくなり、尿や便として体外へ排出されますので、体への影響はほとんどありません。

就職を希望される方へ

放射線技師の1日(CT業務)

8:00 始業点検や当日検査の確認(早出当番)

CT装置キャリブレーション。

8:30 検査開始

胸部、腹部、心臓などさまざまな部位を撮影します。

12:00 昼休憩

院内の食堂やスタッフルームで休憩します。

13:00 検査開始

検査や3D解析をします。

16:30 空いた時間で明日の準備

時間をみて明日の検査内容確認。
部屋の清掃、検査着補充

17:15 勤務終了

仕事の魅力やりがい

当院は総合病院なので、各診療科から様々な種類の症例の検査を依頼されます。
症例に合わせて検査の方法を変えたり、患者さんの状態によっても検査の撮影条件や、方法を変えなければいけないので、その時の状況に応じての対応力が必要になります。
自分の工夫によって綺麗な画像を撮影できた時や、患者さんへの負担が少なく検査を終えられたときはとてもうれしく思いますし、やりがいを感じられます。

仕事の中で大切にしていること

基本的に人と人が関わる仕事なので、患者さんだけでなく一緒に仕事をする医師や看護師、コメディカルの方とのコミュニケーションをしっかりとることを大切にしています。それによって伝達不足によるミスを防ぐことにもつながり、患者さんの体調や検査への不安などをくみ取りやすくなるので、患者さんにとって検査ができるだけ負担にならないような工夫もしやすくなり、検査の質の向上にもつながります。

ローテーションの頻度

放射線科ではX線撮影(マンモグラフィー、TV検査、AG検査など)、CT、MRI、RI、など、病院の各診療科から依頼を受けてそれぞれのモダリティで検査に臨んでいます。当院放射線科では、マンモグラフィーなど女性技師が原則対応するモダリティ以外について、ほぼ全員が全てのモダリティに携われるよう週単位でローテーションをしています。
もちろん、入職して1年目から全てのモダリティに関われるわけではありませんが、3、4年目までには当院で扱うほぼ全ての診療モダリティに関われると思います。一つのモダリティだけを専門してやるのではなく、ある程度経験年数を経ても全員が全てのモダリティにまんべんなく携われるのは魅力だと思います。